On the Investment Strategy

またしても1週間以上あいてしまった。3週間目にして既に店じまいの危機だ。

しばらく前のTimeで401(k)を非難する記事があった。401(k)はリスクが高すぎる、それに比べてSocial Scurityのような確定給付年金はリスクが低くずばらしいといった感じのトーンだったと記憶している。例として、退職も近いのに401(k)の大部分を株に投資して大損して退職後の生活に不安のある人などがあげられている。普通の401(k)ならlow risk-low returnの資産に投資をすることも可能なはずなんだけど、などと読みながら考えていた。ファイナンスの教育が日本よりは進んでいるはずのアメリカでも、日本でも、こういう失敗例には事欠かない。

あらかじめ断っておくが、これを読んで投資に失敗しても、責任は取らないので注意してほしい。以下は、経済学は学んだもののファイナンス専門ではないものの意見だ。

個人の投資戦略として一般的に成り立つのはどのようなものだろうか。以下に思いつくまま挙げてみる。

  1. 長期的に投資できるのなら株(といってもSP500連動のようなMutual Fundを想像してほしい)のリターンがリスクの低い資産のリターンに負けることはまれ。Kochrlakotaが昔Minn FedのQuarterly Reviewで計算していた。経済学者と話をすると、どれだけ株式市場のリスクを取れるかで、理論への信頼度を測れる気がする。最近のblogのエントリーによるとMankiwは2/3をさまざまな種類の高リスク資産に寝かせているようだ。
  2. 退職が近づく(貯蓄に頼って生活する日が近づく)につれ、投資期間は短くなるのだから、低リスク資産にシフトすべき。上にあげたTimeの記事の例はこの戦略に従わなかったわかりやすい例である。
  3. 自分が負っている固有のリスクを和らげることのできる資産があるならそれに投資して、固有のリスクをヘッジすべき。普通の人の場合、最大の固有リスクははhuman capital(つまり生涯賃金)とhousing (持ち家)にかかわるリスクである。たとえば、Microsoftに勤めててMicrofotの株を大量に保有するのはこの戦略に反する。Microsoftの業績が悪化したら自分の給料も株の価値も下落するからだ。Microsoftの社員なら、AppleとかGoogleの株を持ったほうがヘッジという意味では有効(とはいえ同じ業界だからヘッジという意味ではもっとよい方法がある気がする)。持ち家の例を挙げると、自分がSeattleに住んでいてBoeingやMicrosoftに投資するのはヘッジという観点から好ましくない。Seattleの家の価値はこれらのSeattle周辺の企業の業績と一緒に動く可能性が高いからだ。ただし、将来にわたって引っ越す見込みがない場合とか、Seaatleに骨をうずめるのなら、リスクはあまり考えなくてよいはず。
また思いついたら加えてみる。

0 comments:

Post a Comment