How Large is Greece?

ギリシャ政府のデフォルト、ユーロ離脱がしばらく話題になっているが、ギリシャというのはどのくらい大きいのか。数字に弱い僕としては、イメージしやすいものに置き換えてみないと実感がわかないので、ギリシャ、および他のユーロ加盟国を日本の都道府県と比べてみた。

ECBによると、ギリシャの2010年のGDPは2270億ユーロで、ユーロ加盟国のたった2.5%である。日本にたとえて言うと、広島県のGDPが2.5%をちょっと下回る程度である。広島県を貶める気は毛頭ないけれども、広島県がデフォルトして、広島をベースにする銀行に取り付け騒ぎが起こって、広島県の生産が数年滞ったとしても、日本に与える影響はとても小さいのではないかと思う。銀行を救済するのも簡単であろう。広島県の公務員全員がストを起こしたとしても、国際的なニュースになるとは考えにくい。但し、ユーロ加盟国のGDPは日本のGDPの約2.3倍と、かなり大きい。ギリシャのGDPの大きさに対応する都道府県はどこかといえば、大阪府と愛知県の間あたりのようだ。大阪の公務員全員がストを起こしたりしたらやっぱり国際的なニュースになりそうだ。ここに、都道府県のGDPと各国のGDPのとても見やすい比較があるのでリンクしておく。

では、スペインやイタリアのGDPはというとそれぞれユーロ加盟国の11.5%と17.0%であり、かなり大きい。ギリシャの問題がこれほど重要視されるのは、ギリシャ自体が問題なのではなく、スペインとイタリアに飛び火するのを恐れているからだというのが実感としてわかるであろう。日本と比べると、スペインのGDPがユーロ加盟国に占める割合は、だいたい九州全部のGDPが日本のGDPに占める割合と近い。イタリアはというと、なんと近畿地方のGDPである。これらの地域が大不況に陥り、これらの地域をベースとする銀行が取り付け騒ぎにあったら、大変なことになりそうだというのは実感として想像がつくであろう。

余談であるが、イタリアも、大阪府もいわゆるausterity(窮乏化)政策を採っているのが面白い。トップの経済学に対する知識はずいぶん違うが。 大阪府で公務員がストを起こす可能性もゼロではないのは興味深い。

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