Curse of Ghibli

WSJに面白い記事があった。こういう、なんだかなぁというような話はhimaginaryさんにお任せなんだけれども、時にはいいだろう。日本に住んでいる人にとっては目新しい話ではないのかもしれない。

日本テレビがスタジオジブリのアニメーションを数週間に一回、金曜日に放映しているようだ。このときには、マーケットに悪いことが起こるといわれている。しかも、その放映日がアメリカの雇用統計の発表日(毎月の第1金曜日、ワシントンの8:30、夏時間だと東京の21:30)と重なると、特に悪いことが起きるといわれている。

2010年の1月以来、ジブリのアニメーションは24回放映されたが、そのうち75%においてはドルが円に対して下落した。株価(東京と思われる)との関連性は低く、株価が下落したのは半分だけだった。

ジブリのアニメーションが放映された金曜日に雇用統計が発表された過去9回のうち、8回はデータが(おそらくはコンセンサス予測より)悪かった。しかも、そのうち7回はドルが円に対して下落し、日本の株価も下落した。例えば、2011年7月8日に魔女の宅急便が放映されたときには、アメリカの雇用者数は予想より86%低かった。ドルは円に対して1.2%下落し、翌日の東京の株価(日経平均かな)は0.7%下落した。

 この話は、月の周期(特に新月)や太陽の黒点と株式市場に関連があるという、昔から信じられている仮説ととても似ている。日本ではバレンタインデーに株価が上がるといわれているらしい。

 ジブリの呪いの相関を利用して5回取引を行い、そのうち4回利益を上げた日本の主婦の話も引用されている。まら、Castle In the Sky(天空の城ラピュタかな)において、「Balus」というキーワードが出てくるときにマーケットが混乱するのを恐れて、その前に取引を終了することにしているというトレーダーの話も引用されている。

今日の金曜日は数年ぶりにラピュタが雇用統計の発表日と一致したので、多くのマーケットウォッチャーがマーケットの動きに注目している。

という話である。Economistもそうだけど、WSJのような新聞が時々こういう記事をまじめに書いたりすることは面白い。

最後にちょっとコメントを書くと、今度時間があったらデータを見てみようと思うが、そもそもコンセンサス予測は楽観的(つまり、実際の雇用者数より高めに予測していることが多い)だからこのようなことが起こるのではないだろうか。また、この話を読んだ友人の幾人かはマーケットの動きを調べて、この相関で儲けるためのアルゴリズムを考えてみるといっていた。こういうことが起こると、マーケットの動き自体が変わってしまうことは十分予想される。ここが、経済学が、天気予報や地震の予想よりずっと難しい理由だと思う。

0 comments:

Post a Comment