1. Harvard
2. Chicago
3. MIT
4. Berkeley
5. Princeton
6. Stanford
7. Northwestern
8. Penn
9. Yale
10. NYU
である。誰を「マクロ」と定義するかは難しいが、3つくらい自分のフィールドを挙げている中でマクロが含まれている人はすべて含むことにした。これらの学生は必ずしもスターではなく、また彼らのやっていることが最近のマクロの傾向を必ずしも示しているわけではないが、まぁ、材料にはなるだろう。それに、各種の分類は、僕が彼らのjob market paperのabstractを眺めた時の印象なので、あまり信用しすぎずに、差っぴいて読んで欲しい。では以下に、これらのマクロcandidateの傾向を挙げていく。
- 10校からjob marketに出てるcandidateは176人(平均17.6人)、そのうち「マクロ」をフィールドに上げているcandidateは54人(31%)であった。少ないのはPrincetonで1人、多いのはPennとNYUで10人づつである。とはいえ、PennとNYUは「マクロ」の定義がかなり広いと感じられた。こいつマクロかよというcandidateもかなりいた。
- マクロの中でも、大まかな分野で分けてみると、理論6%、公共6%、成長論9%、住宅市場2%、マクロファイナンス(かなり流行である銀行の分析も含む)22%、マクロ労働15%、金融7%、国際マクロ9%、家計消費行動9%、景気循環15%であった。多かったトピックはもちろん、金融危機関連、金融監督政策、住宅価格・住宅ローン、ソブリンデフォルト、それに加えて、Laborでは、失業後に賃金が長期間低迷するという(最近流行している)パズルに挑戦したペーパーが多かった。
- データをどのように使っているかという側面で54人のマクロjob market paperを分類すると、DSGEモデル等のstructural modelをestimateしたものは7%、structural modelをカリブレートしたもの(簡単なSMMも含む)が48%、reduced formモデルを推定しているものは15%、データをまったく使っていないペーパー(どこかから取ってきたグラフしかないようなペーパーも含む)が何と30%もあった。いわゆるDSGEモデルを推定したペーパーが一時期(例えば5年前くらい)に比べて少なかったような気がする。
- Dynareで解けそうだという意味での、いわゆるスタンダードなDSGEモデルは13%(7本)であった。
- マイクロデータを使っているペーパーは19%(10本)であった。僕が覚えている限り、PSIDやCompustatのような誰でも使えるデータが多かった。それに、Austria等の、労働者側と企業側の両方のデータが組み合わさったものを使ったペーパーもいくつかあった。
おそらくはこの中にRestud Tourに参加することになるcandidateもいるだろう。それがわかったら、どの分野の論文がTourに参加したかもフォローアップする。それに、LSE等のヨーロッパの学校や、トップ20レベルの学校にも範囲を広げたいが、時間がないような気がする。
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