Random Thoughts (One Day Too Late?)

日が空いてしまったのでとりあえずの雑感を。ちょっと遅いかもしれない。。。
  1. 外国人による英語の記事を翻訳しているサイトを見続けたり(日本人は信用できないけど、外国人のブログなら信用できるはずだ)、アゴラやシノドスを読んだり、日経ビジネスや東洋経済を読んで、日本経済についていろいろ考えてみた。経済セミナーも目を通してみたが、僕には難しすぎて学ぶところが少なかった。twitterで識者が行っている議論もとても参考になった。
  2. 日本は、金融政策をもっと拡張しまくるべきだと思うようになった。マネーサプライを2倍にしてインフレ率が1%あがったならあと2倍くらいすれば2%に到達するのではないか。ちょっと線形回帰をすればわかると思う。
  3. 財政政策も拡張しまくるべきだと思う。消費税もこれを気に0%にすれば、景気も急回復するのではないか。3/31に既に買い物を済ませてしまった人が多いかもしれないから短期的には効果が見えにくいかもしれないが、1年くらいのスパンで考えれば確実にGDPが上向くはずだ。なんならOLGモデルを組んでシミュレーションをしてもよい。
  4. それに、税率を急激に下げると消費が、rationalと仮定された消費者の消費を超えて増えるというのは、最近の行動経済学・実験経済学の知見からも確かめられていて、とても信用できると思う。
  5. そもそもの問題は実際のGDPが潜在GDP(1980年代以降同じ成長率で成長し続けると仮定すれば簡単に求められる)を大きく下回っている状態がずっと続いていることなので、インフレなどは心配する必要はない。単純なケインズ経済学のインプリケーションだ。
  6. 消費税を上げると引退した世代から徴税できるというメリットがあると聞いたが、若い世代は特に世代間格差を気にしている様子はない。選挙に参加しない世代を優遇し続けると、選挙とかいかなくても守ってもらえるというモラルハザードの問題が悪化するのではないか。団塊の世代は反対が高まるまではとことん若い世代あるいは将来の世代から所得移転を受けるべきである。結局のところ、彼らが日本を豊かにしたのだ。団塊の世代が引退してからの経済失策の責任を何で彼らが負担する必要があるのか。
  7. それに、団塊の世代への優遇は、彼らが子供に資金援助を行うことで所得移転はなされている。世代間格差の問題は巷で騒がれているほど深刻ではない。上で挙げたような政策を実施してGDPが上昇すれば自然と解決される類の問題だ。
  8. 政府の債務がGDPの200%を超えていることを心配する向きもあるようだが、200%はデフォルトに近いという理論は存在しない。今の債務のレベルで今のように低い国債の金利が保てるのであれば、500%くらい行っても大丈夫なのではないか。それに、インターネット上で多くの識者が、なぜ政府の債務という数字に意味はないか、なぜ日本のように自国通貨建てで借り続けることができる国にデフォルトはありえないのかを、わかりやすく説明している。
  9. ニートやら失業者やら短期雇用しかえられない人を助けるために、ベーシックインカム(BI)を500万円くらいに引き上げるのも有効だろう。マスコミでよく見るいわゆるリフレ派の人たちが賛成しているようだから信用できる。雑な計算だが、おそらくは所得税を超累進的にして、法人所得税を今の5倍くらいにすれば特に財政を悪化させずにファイナンスすることは十分可能だと思う。公共投資よりもBI引き上げの方がGDPに与える影響が強いはずだ。このことはMcKay and Reisの最近の論文の結果とも整合的だ。簡単に言えば、最新のベイズ推定によるとたくさんいるとわかっている非リカーディアン家計にお金をばらまくのが鍵なのだ。
  10. いわゆる「第3の矢」なんてものは、実施する必要はないと思う。そもそも「痛み」が大きすぎる。今やることではない。上で挙げたような政策を堅実に実施すれば経済が潜在GDPに戻るであろう20年後あたりに考えればよい話だ。それに、構造改革を進めればGDP成長率が上がるなんて証拠はどこにもない。だから内政的成長論なんてものはいまどきアメリカでは誰もやっていないのだ。

0 comments:

Post a Comment